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居酒屋デートで即ハメ

電車に乗って渋谷へ。鎌倉のキレイな空気とは打って変わった下品な町だ。居酒屋へ入り、記念写真をパシャリ。何が記念かわからんが、デジカメを取り出しやすいのは、この連載にとっては好都合だ。

それにしても気になるのは、彼女がさきほど大仏前で口にした″ストレス″の内容だ。やっぱり原因は失恋だと思うんだけど。

「違いますよ。なんか毎日同じ繰り返しで刺激がないな~と思って」

「彼氏は?」

「いたけど別れたんですよ、2ヵ月前に。同棲してたんだけど」

「なんでまた」

「なんか、もういいやってなっちゃって」

そのお相手は40代の独身男性だったらしい。彼女は過去、5才以上の年上男性としか付き合ったことがないそうな。

年上男性にワザは仕込まれてなかった

彼女は酒が好きらしい。俺が九州の地焼酎を頼むと、「あ、私も同じの」とついてくる。顔はすでに真っ赤かだ。俺はトイレから戻ってきたタイミングで勝負をかけた。

「隣に座っていい?」

「え―? 狭くないですか?」

「人丈夫だって」

強引に隣に座り小声でささやく。

「キスしていい?」

「え? ここで?」

「じゃどこならいいの?」

「どこもダメだよ~」

「まあ、とりあえずちょっと散歩しよっか」

「うん…」

手をつなぎ、渋谷の坂を上へ上へ、つまリホテル街へと誘導する。

「今日は泊まって行こうか」

「え、ホントに?」

「うん」

「でも、会ったばっかじやん」

「オレは初めて会った気がしないんだよね。だって旅先で3日も遭遇するなんで普通じゃないよ」

「確かに凄いよね―。でもそれとこれは別じゃん!」

「まあまあ何もしないからさ」

こうして、日も暮れぬうちから埼玉へ帰ろうとしていたはずのエステティシャンは、渋谷のホテルで夜を明かすことになったのだった。

あいにく、年上男性にワザは仕込まれていないようで、ほぼマグロ状態の彼女だったが、まあよしとしよう。

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